カテゴリー
著者
コバッチ
現役電気工事士/電気施工管理技士
- 電気工事士歴10年以上
- 独学で取得した資格15個
- 年間売上高1億円以上の施工実績
- 売上1億円以上を5年以上継続
- 官公庁・民間など500件以上の工事を経験
現役電気工事士/電気施工管理技士
今回電気工事の仕事内容をご説明致します。
この記事はコンクリート造の建物の簡単な流れを説明していきます。
同じ建物は1つとしてないので、経験に基づいたコンクリート造の建物でご説明します。
「地中梁スリーブ入れ」「スラブ配管工事」「建込工事」この3点が増えています。
前回の記事を見てない方はこちら
簡単に説明していきます
建物の土台となる地中梁と呼ばれるコンクリートの構造体に、太いケーブルを通すためにあらかじめ大きな穴をあけるようにする工事
コンクリートで造る建物は大規模な建物が多いです。(ビル、マンションなど)
大規模な建物を造るということは電気も多く使うということで使用するケーブルの太さも大きくなります。
使用するケーブルを隠蔽するためには人が通らない地下(地下ピット)などに配線する必要があり、そのときに地中梁と呼ばれる構造物が干渉する為電線を通す穴を開ける必要があります。
建物の基礎部分や地下を支えるために地中で埋められた構造物のこと
大きな穴を開けるために紙スリーブやVU管つば付鋼管スリーブを中梁に入れます。
つば付鋼管スリーブ
地中梁は、鉄筋で組み合わされて型枠と呼ばれる枠を造ってコンクリートを流し込みます。
型枠が造る前に鉄筋の状態のときに、必要な場所・適正な寸法をもとに鉄筋とスリーブを結束線で固定します。
地中梁スリーブ工事風景
コンクリートの床に直接電線を埋め込むと電線が傷つき、または電線の抜き替えが不可能になるので電線を保護するPF管と呼ばれる配管を床のコンクリート内に打込む工事。
全ての建物に共通するのはまず建物の土台となる基礎工事その後床のコンクリートを打設します。
コンクリート打設風景
コンクリート造の場合も戸建て住宅同様に配管・配線を隠すために、床のコンクリートと一緒にPF管と呼ばれる保護管を一緒に埋めてしまいます。
配管を保護するPF管を入れることにより電線の配線がしやすく電線の入替もできるんだよ。
PF管
まずコンクリートは、コンクリートの弱点である引っ張り力を補う鉄筋を敷く必要があります。
詳しく説明するとうっ!!となるのでここではそういうものだという認識でOK
鉄筋を敷いたところにPF管という保護管を、決まった長さで結束線と呼ばれる細くて柔らかい針金を使い、鉄筋またはワイヤーメッシュに固定をします。
土間配管工事風景
コンクリートの壁に必要に応じて、樹脂BOXや樹脂配管をコンクリートの壁内に、取り付け又は配管を行うための工事。
コンクリート造の場合、壁がコンクリートで完成する場合、スイッチやコンセントなどはコンクリート内に樹脂BOXを取付ける必要があります。
または上階へ電線を通すために、PF管を壁内を通し、上階へ配管するため必要があります。
樹脂BOX
壁のコンクリートも地中梁と同様鉄筋を組んで型枠を組み立てます、型枠を造る前に鉄筋にBOXや配管を結束線で鉄筋に固定します。
しっかり固定しないとコンクリートでBOXが取れたりしたら大変
建込工事風景
建物の階数それぞれの床(スラブ)に、土間配管同様に電線を保護するPF管と呼ばれる配管、樹脂ボックスをコンクリート内に取付固定する工事。
先ほどの土間配管とほぼ目的は同じですが、すこし違う点が、土間配管は最下層の床スラブは各階の床になります。
例でいうと、スラブは2階の床=1階の天井になります、なので1階の天井に照明器具などが付く場合などは、樹脂BOXや配線を支持する材料を取り付ける必要があるのが違いです。
ここでいうスラブとは最下層の床以外の各階の床のコンクリートを指す
土間配管工事と同様に配管を、結束線と呼ばれる細くて柔らかい針金を使い、鉄筋またはワイヤーメッシュに固定、また樹脂BOXを釘等で型枠に固定します。
スラブ配管工事風景
電気を使用する機器に(照明・コンセント・エアコン)電気が流れるように電線を、必要な場所に配線するための工事。
電気を使用する機器に、電気を送るための電線をそれぞれ使用する場所に配線・配管をしていきます。
配線工事風景
内装工事に用いられる材料天井や壁の下地に(骨組み)に用いる、LGSとも呼ばれる
戸建て住宅の場合は木軸で説明したので今回軽量鉄骨材で説明します。
軽量鉄骨材も同様に、電気を使用する機器の場所まで配線や配管をしていき、電線を軽量鉄骨材に用いる寸切りにケーブル支持材を使用して配線していきます。
ケーブル支持材
ケーブルラック等様々な配線方法があるけど今回は簡易的に説明しています。
コンセントや照明器具を固定するため、あらかじめ壁内や天井内に、ボックスや固定支持材を設置する事。
照明器具等の重量があるものは万が一、普段生活しているときに照明器具の落下やぐらつきを防ぐためにも必ず仕込工事が必要になります。
仕込工事風景(コンセント取付)
軽量鉄骨材の場合だと、コンセントやスイッチが設置する壁(間仕切り壁)に、軽量鉄骨材取付用の金物を取付ボックスをビスなどで固定します。
天井の場合だと、照明器具などの重量があるものは、照明器具が設置する天井に寸切りをスラブから固定する方法があります。
仕込工事を疎かにすると最後の器具取付工事が大変になるよ!!
先ほど仕込工事で行ったボックスにボードと呼ばれる、壁の材料を貼った後に、コンセントやスイッチを取り付けできるように穴を開けていく工事。
コンセントやスイッチなどは極力大きく壁から出ないように、壁の中に埋め込んでいます。
そこで埋め込むために先ほどのボックスを仕込んだところに、穴をあける工事が必要になります。
生活する人がスイッチやコンセントにぶつけない為や見栄えを良くするためにです。
ボード開口工事風景
あらかじめボックスを設置しているところに目印をしておき、引き廻しやボックス専用の電動工具で穴を開けるようにします。
一番最後の仕上げ壁や天井が塗装やクロス等、仕上げった箇所に分電盤や照明器具やコンセント、スイッチを取り付ける工事になります。
必要な場所に明かりや機器を利用する人が過ごしやすいように、照明器具やスイッチコンセントを設置するために行います!!
器具取付工事風景①
器具取付工事風景②
仕込工事で設置したボックスにコンセントをビスで固定したり、あらかじめ天井に設置した寸切りに照明器具を固定します。
もうここまでくれば完成です。
今回はコンクリート造で説明しましたが戸建て(木軸)と比べると作業量が増えています、ですがそこまで難しいことはありません。
今回も部分部分でしか簡易的にしか説明していないので細かい工事内容はありますが、戸建て住宅同様大まかに仕事の流れを知っているだけでも理解度が深まり、仕事への取り組みも違ってきます。
電気工事を始められる方DIYをされる方などにもお役に立てれば嬉しく思います。